今日は、一年ぶりに仕事でいわき市の遠野町へ向かった。
この町、実は自分にとって特別な場所だ。
――40年ほど前、まだ若手の営業マンだった頃、毎日のように通っていた思い出の地。
あの頃は右も左も分からず、地図を片手に走り回っていたのが昨日のことのよう。そんな町に向かう道中、ふと視界に入ってきたのが「スパリゾートハワイアンズ」。
今は米国投資ファンド「フォートレス・インベストメント・グループ」の傘下に入ったが、やっぱりこの施設は“いわきの宝”。思わず「また大賑わいしてほしいな〜」なんて願ってしまう。
遠野町の景色も、昔とはちょっと違っている。
バイパスができていたり、閉まったコンビニがあれば、新しくオープンした店もある。地元で人気の蕎麦屋が話題になっていたりと、静かな町にも小さな新陳代謝が起きているのを感じた。
今回の目的地は、さらに奥に進んだ入遠野地区。
ここは一段と時の流れがゆっくりで、近年は小学校も中学校も閉校。昔仕事でお世話になった診療所もいつの間にか姿を消していた。
人口もぐっと減ってしまい、少し切ない気持ちになる。
仕事はサクッと終了!
帰り道に入遠野川を眺めていると、ふと「アユの簗場はまだやってるのかな?」と懐かしい記憶がよぎる。調べてみたら、もう営業はしていないとのこと。
ちょっと寂しい気もするけれど、景色の美しさは昔のまま。川面を眺めるだけで、心の疲れがすーっと抜けていく。

川は浅くて平らなところも多く、
「安全なら自分もアユ釣りデビューしてみたくなる…」
なんて、若い頃には全く考えもしなかった気持ちが芽生えるから不思議だ。
今回の遠野町は“仕事のついで”だったけれど、
次は絶対に“自然満喫コース”で訪れたい。
静かで、ちょっと寂しくて、でも確かに魅力がある遠野町。
歳を重ねた今だからこそ、こういう場所の良さが深く沁みるのかもしれない。

